GPA BANGKOK News Letter Vol.50

プノンペンへ行ってみた!
             
  匠武士

 バンコク・スワンナプーム空港からエアーアジアでわずか1時間、タイ国内移動の感覚で行けるカンボジアの首都は想像以上に普通の町、いや都市であった。むろん、場所によっては「土ぼこりの舞うゴミだらけの道」「薄汚れた建物に物乞い」のイメージと重なる場面にも出会うが、いずれも想定の範囲内。プノンペン中心部の道路は舗装が行き届き、安心して入れるショッピングセンターやコンビニも十分ある。いまだに個人商店の多いベトナムの首都ハノイより買い物は格段便利だ。外国人が気軽に入れそうな店も多く、今まさにプノンペンは変化のまっただ中、という活気が溢れていた。

象徴は中心部にさん然と輝くソリヤショッピングセンター。2002年オープン、吹き抜け8階のモダンな建物内にはスーパーマーケット、ITシティ、フードコート、ローラースケート場に映画館まである。知らなかったがプノンペンは中心部まで鉄道が来ている。比較しようとしていたラオスの首都ビエンチャンはようやく昨年に初のショッピングセンター開店、今年は国で初めての鉄道開通!と騒いでいる状況。ビエンチャンのレベルはとっくに卒業していたプノンペン、自分の見識を恥じた。

上写真/韓国資本による超高層ビル2棟、42階建てのゴールドタワー42は2011年完成予定。

写真2/ソリヤショッピングセンター上階からセントラルマーケットを見る。カンボジア銀行の本店ビルが建設中。

              

町並みはやはり隣国ベトナムに似ているが、人は思いのほか柔らかい。値段をボッてもどこか弱気。「外国人だから高く払って当たり前」というベトナム人とは違う。憎めない人の良さはどこかタイ人にも通じる。

タイがいろんな意味で「(制約の多い)普通の国」になろうとしている中、タイからカンボジアに流れる外国人も多いと聞く。確かに100時間のプノンペン滞在で「ここなら暮らせるかも」と思わせる所もあった。食事はタイ同様気軽にできるし、インドシナ名物フランスパンも美味い。ドル表示された外国人御用達のラッキーマーケットや主にガソリンスタンドに併設されたコンビニも清潔。ネットカフェもたくさんあって24時間営業の店も見つけた。起伏の無い町並みだから移動に自転車が使えるし、トンレサップ川沿いのリバーサイドと呼ばれる地域に行けば、ごみごみした街の喧噪からも離れられる。聞けば、ビザの取得も費用はそれなりにかかるが審査は厳しくないらしい……。 

もしかしたら90年代のバンコクがこんな姿ではなかったのか? 

写真3/カンボジア人は綺麗好き? 洗車風景は至る所で見掛けた。
写真4/中心部は舗装が行き届いていて、道路整備も進んでいる。

  

くしくも2月からタイではパブやレストランでの全面禁煙を決めた。リバーサイドのレストランで、ラッキーマーケットで買った1カートン8.5ドル!のマイルドセブンをくゆらせながら、「こんなことにもタイではお咎めをうけるようになるんだなあ」と感慨にふける。

少しだけ時代に逆行できる街プノンペン。ここは、先進国のモラルに近づこうとするタイや、発展しても結局は社会主義国の壁に当たるベトナムから逃れた者の受け皿になるのか? 時にどうしようもなく汚く、見苦しいのだが、街に溢れる子供の無邪気な笑顔に、東南アジアの明日への活力を見出すことも確かではある。

地雷と遺跡の国、旧来のイメージからカンボジアは新しい時代を迎えようとしている。都市としてのプノンペンを注目して行く価値は十分ある。

匠武士 タイ愛好家 HP「タイで想う日々」でもカンボジアのことを書いています。
http://www.taideomou.com/archives/cat_10015236.html

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