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サッカー賭博に挑戦! |
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6月後半から7月初めにかけて、タイの新聞はサッカーの欧州選手権一色でした。ほとんど国民的行事に近い扱いです。いったいなぜここまでタイ人は本来自分たちとは関係のない欧州のサッカーに熱狂するのか?もちろんただ単にミーハーだという理由もあるでしょうが、決定的な理由は賭博です。 タイ人の賭博好きは世界トップクラス。レベルが高く、実力の伯仲した強豪国・クラブがひしめく欧州のサッカーは賭博の対象としてぴったりなのです。農民銀行(カシコンバンク)の試算によれば、今年の欧州選手権で動いたとみられる金は300億バーツ以上。タイの経済規模を考慮すればこれは驚くべき数字です。とはいえ、そのへんのタイ人の話に耳をそばだてていると、やれ1年分の稼ぎをすっただの、やつはどうやら(とばくの借りを払えずに)消えたらしいなどという話が聞こえてくるわけですからそれも当然。実際にはもっと多くの金が動いたのかもしれません。 さて、そんなタイ人の熱狂ぶりに少しでも近づくため、サッカー賭博にチャレンジしてみましょう。もちろん年収を(いや月収さえも)賭けるわけにはいきませんが。しかし、サッカー賭博はもちろんご法度。以下の報告はあくまでも仮想体験としてお読みください。
サッカーの大会は通常、予選リーグと決勝トーナメントにわかれます。気の早いタイ人は予選リーグから賭け始めてイキが続かず、決勝トーナメントの信用賭けで借金を膨らませてしまいます。予選リーグはじっくりと各チームの戦力分析を行い、決勝トーナメントから参戦するのが、大会通して楽しむ秘訣といえましょう。そもそも予選リーグは勝ち点や得失点差によって手を抜くチームも出てくるので予想が難しい。スウェーデンとデンマークの試合(2対2ならイタリアの敗退が自動的に決まる試合で実際に2対2となり波紋を呼んだ)がいい例です。 では、さっそく決勝トーナメントへ。賭け金に上限を決めておくのが身の破滅を防ぐコツです。2千バーツでいきましょう(せこい!)。 準々決勝ははタイ時間で深夜1時45分のスタートですが、だいたい午後7時には親が賭け率を決めます(もちろん賭けの状況に応じて途中でどんどん変わっていきます)。 第1戦はポルトガル対イングランドでした。親は両国の実力をほぼ互角(ポーポー)とした上で、開催国のポルトガルが若干有利として2割のコミッションをつけました。すなわち、イングランドに千バーツ賭けて勝てば千バーツの儲けとなりますが、ポルトガルに千バーツをかけて勝った場合の儲けは八百バーツとなります。引き分けの場合はチャラ(ヂャオ)。どちらに賭けようが負けた場合は賭け金千バーツが消えます。賭けの対象は90分のみで延長は無視。もちろん決勝トーナメントですから試合の最終結果を賭ける場合もありますが、90分で賭ける方式が一般的です。 私はポルトガルに千バーツ賭け、90分終了時点で1対1だったので結局チャラとなりました。1対0で敗色濃厚の83分、ポルトガルのゴールで窮地を救われたときには思わず雄たけびをあげてしまいました。
さて、次なる試合はフランス対ギリシャ。大会中は最大の番狂わせといわれながら、終わってみれば実はそうでもなかった気もするあの試合です。親の見立てももちろんフランス圧倒有利。1ゴールのハンディがギリシャにつきました。フランスが1対0で勝ってもチャラ。2ゴール差で初めてフランスの勝ちとなります。逆にギリシャにはると引き分けでも勝ちです。今思えばこんなの完全にギリシャにはるべきなのでしょうが、私は予選リーグでギリシャの試合を見逃していたこともあり、思慮浅くフランスに千バーツはってしまいました。結果はご存知のように1対0でギリシャの勝利。フランスの負けには2割のコミッションがついていたので1200バーツの負けとなり、持ち金は残り800バーツとなりました。次で負ければ早くも私のユーロは終わります(いさぎよくあきらめれば)。
続く試合はスウェーデン対オランダ。親は優勝候補の一角であるオランダ有利とみて、スウェーデンに1/2ゴールのハンディをつけました。同点の場合はスウェーデンの勝ちとなります。私は迷うことなくスウェーデンに持ち金800バーツ。統率のとれた組織力と高さをいかした守備力を誇るスウェーデンからは、オランダといえど容易に点はとれないとにらんだからです。完全な引き分け狙い。これはぴしゃりと当たって90分は0対0で終了し、手持ちは1600バーツに戻りました。90分ひたすら(オランダの)点が入らないように祈り続けたわけですが、そのおかげでサッカーのディフェンスのおもしろさがかなり理解できたような気がします。
賭け事には波があります。スタートでややつまずいた私の賭けはスウェーデンの試合で一気につきを取り戻し、続くチェコ対デンマーク、準決勝のポルトガル対デンマークも勝って持ち金は一気に3400バーツに増えました。
そして準決勝のチェコ対ギリシャ。この時点でもまだギリシャの実力は信用されておらず、親はギリシャに1ゴールのハンディを与えました。2ゴール差以上で初めてチェコの勝ちとなります。ここで私はまたしてもチェコに千バーツ賭けてしまいました。しかし、頼みのネドベドが前半11分で負傷退場。これでギリシャがぐっと優位になり、結局チェコは1対0で負けてしまいました。25%のコミッションがあったので1250バーツの負けです。持ち金は2150バーツとなり、ほぼチャラのまま決勝を迎えることになりました。
いよいよ決勝戦。ここはどかんと全部賭けたいとこですが、もともと私はチェコを応援していたのでややお開きムードになってしまい、1/2ゴールのハンディをもらったギリシャに千バーツだけ賭けました。最期の最期でやっとギリシャの固い守りを認めるに至ったわけです。そして結果はご存知の通り、ギリシャが開催国ポルトガルの夢を打ち破り、大方の予想をくつがえして欧州チャンピオンとなりました。2割のコミッションが引かれて儲けは800バーツ。持ち金は2950バーツとなり、最終的に950バーツが利益として残りました。
さて、次はいよいよオリンピック。ユーロやワールドカップほどの盛り上がりはありませんが、タイではほとんどの試合を民放で生中継してくれるので、どっぷり楽しみたい人はお小遣いをちょっと回してみるもの一興です。
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