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by Teru |
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タイの国民性を一言で表すと「マイ・ペン・ライ(大丈夫、気にしない)」とよく言われますが、実際タイの人は、何かが起こったときのために備える、という発想はあまりなく、何かが実際に起こってから考えよう、というある意味とても現実的な国民性を持っています。ですので、保険に入るという発想はなかなか理解しにくいようです。もちろん、バンコクに住むオフィスで働く人たちは、皆、社会保険に入っていますし、保険のCMも増えてきまして、バンコクに住む人たちにとっては保険に入ることは普通のことですが、バンコクの低所得者、またバンコク以外に住む人たちのほとんどの人たちが保険に加入していないのが、現状のようです。そんな中、今年9月13日から、「貧しい人たちの保険」政策を開始しました。この政策は、1日1バーツ、1年で365バーツのかけ捨ての保険を支払えば、事故での死亡、あるいは体に障害が出た場合に、30万バーツが家族に支払われる、というものです。この「1日1バーツ」という呼びかけが絶妙でして、実際は一年分365バーツを一度に納めるのですが、1年365バーツ、と呼びかけますと、実際はそんなに高くはありませんが、皆なかなか関心を示さなかったでしょう。しかし、「1日1バーツ」と呼びかけることによって、そんなに苦にならない額に感じて、貧しい地域の人たちも皆、親しみが持てて入る気持ちになっているようです。また、もしこの保険が「1日10バーツ」だったら、田舎では10バーツあればラーメン一杯食べられますので、「起こるかどうか分からない未来の備え」よりも「目の前のラーメン」をほとんどの人が選択したでしょう。この、保険という観念がなかなか理解できない田舎の人たちも、まんべんなく保険の恩恵を受けられるこの制度はすばらしいと思います。10月20日、サケオ県の村のある男性の家族が、この政策の保険受け取り第一号となりました。この男性の妻は「こんなにたくさんもらえるとは思わなかった。保険についてはその仕組みも全く知らないが、我々、貧しいものにとっては大変ありがたい。このお金で、葬式代も支払えるし、当分、生活にも困らない。娘たちにもぜひ加入させたい。」と語っています。タイでの葬式は、田舎でも5万バーツぐらいはかかります。月の収入が2000〜3000バーツしかない田舎の人にとっての葬式代は、月収の十数倍にもなります。ですから、葬式の時には、バンコクに出稼ぎに出ていたり、タイ中に散らばっている親戚一同が、それぞれ借りるなりして集め、持ち寄って葬式をあげます。しかし、この新しい保険のおかげで、そういったことも少なくなっていくでしょう。 この「1日1バーツ」保険制度の他に、2001年4月から、低所得労働者のための医療保険制度として、けがや病気、出産時に指定された国公立病院で、1回1律30バーツ、という低額で診療が受けられる、「30バーツ医療制度」も実施されています。タクシン首相はバンコクに住む、ある程度裕福な人達だけでなく、タイ全土に住む全ての人たちの生活を本気で向上させるつもりのようです、、、。 |
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VOL. 36の内容
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